3月度研究わくわく人生塾「ヒューマンサービスと動機づけ」
2012年3月27日(火)18時30分から21時
研究わくわく人生塾
講 師:国立大学法人和歌山大学経済学部観光学部観光経営学科准教授
竹田明弘(たけだ あきひろ)先生
神戸大学修士(経営学) 経営学研究科博士課程後期課程・日本企業経営専攻
参加者10名
テーマ:「ヒューマンサービスと動機づけ」
観光学部でヒューマンサービスマネジメントとホスピタリティマネジメントが専門の講師ですが、
最近出版された『1からの経営学』碩学社(分担執筆)も大好評です。
多くの企業で、ディズニーランドやリッツカールトンホテルのホスピタリティーが重視されて来て
いますが、今回は、どういう満足が利益につながるかを「サービス組織とモチベーション」を主題
に教えていただけました。
では、講義の中でのポイントを少しだけご紹介させて頂きます。

1.「顧客満足」という言葉がお題目となっているが、ビジネスであるからには、「企業業績」
「顧客満足度」「従業員の思い」の3つのバランスのとれたマネジメントが重要である。
2.顧客満足とは、あくまで手段であり、満足とは「事前期待と結果の良い方向への差である」
が、満足は変化するのでなかなか管理できないし、時には結果の許容も必要となる。
3.主従関係でないスタッフ同士の人間関係の形成も重要である。
4.人はなぜ働くのか?そして人の行動は誘発出来るのだろうか?
(1)人は、ご褒美を目指して頑張る外発的要因と自身の達成感などの内発的要因の2つのモチベータと
動機付けで動くという理論がある。しかしながら、多くの組織で多い外発的モチベーションに依存した管
理は危険である。
(2)うまくいったことや自分で決めたことに、自分からいそしむという、内発的モチベーションには、
達成感・フロー経験・有能感・自立感・成長感・自己実現があるが、そこに対人関係に伴う動機づけが
プラスされることで親和欲求が満たされるらしい。
動機づけの実例について、医療従事者の職務満足要因の分析データが示され、入社初期の動機づけと現在
の動機づけの変化を見ると、もちろん給料などの外発的モチベーションもありますが、達成感や自己決定
感などの内発的モチベーション重視への変化が明らかになっております。合わせて、患者さんとのコミュ
ニケーションなどの人間関係も大きく影響しているようです。
近年の観光サービスでは、(1)能力主義などの差別的報酬体系(2)コンピュータ化、ウェブ化などの
対人接触の減少(3)マニュアル化・管理化、が進み新しい動機づけの必要が急がれるようです。

職務満足や仕事満足など仕事に対するやりがいをいかに持たせ、高めるかが重要であり、外発的報酬による
アンダーマイニング効果を認識し、仕事を楽しく・お客様も満足し・価格競争を避けることで利益も向上す
る良い循環が生まれるのです。参加者一同も、各ビジネス分野や組織内で実践したいと意欲満々でした。
参加者からは、観光学部から地域や観光に大きく貢献する学生を多く輩出して欲しいとの声も聞かれました。
現実としては、観光学部の歴史も浅く、ホテルや観光業界での活躍もこれからでしょうが、金融関連に就職
される学生も是非、観光業界の活性化の提案をそれぞれの立場で行って欲しいと感じました。
竹田明弘先生、お忙しい中、分かりやすい資料をご準備いただき、為になるお話を有り難うございました。
著書・共著:『1からの経営学』碩学社(分担執筆)


報告・文責:研究わくわく人生塾長 渡邊 豊(33期)
以下の柑芦会のブログで今までの研究わくわく人生塾の報告もご覧頂ければ幸いです。
http://kourokai.blog3.fc2.com/blog-entry-596.html
http://kourokai.blog3.fc2.com/blog-entry-614.html
http://kourokai.blog3.fc2.com/blog-entry-630.html
http://kourokai.blog3.fc2.com/blog-entry-675.html
以上
研究わくわく人生塾
講 師:国立大学法人和歌山大学経済学部観光学部観光経営学科准教授
竹田明弘(たけだ あきひろ)先生
神戸大学修士(経営学) 経営学研究科博士課程後期課程・日本企業経営専攻
参加者10名
テーマ:「ヒューマンサービスと動機づけ」
観光学部でヒューマンサービスマネジメントとホスピタリティマネジメントが専門の講師ですが、
最近出版された『1からの経営学』碩学社(分担執筆)も大好評です。
多くの企業で、ディズニーランドやリッツカールトンホテルのホスピタリティーが重視されて来て
いますが、今回は、どういう満足が利益につながるかを「サービス組織とモチベーション」を主題
に教えていただけました。
では、講義の中でのポイントを少しだけご紹介させて頂きます。

1.「顧客満足」という言葉がお題目となっているが、ビジネスであるからには、「企業業績」
「顧客満足度」「従業員の思い」の3つのバランスのとれたマネジメントが重要である。
2.顧客満足とは、あくまで手段であり、満足とは「事前期待と結果の良い方向への差である」
が、満足は変化するのでなかなか管理できないし、時には結果の許容も必要となる。
3.主従関係でないスタッフ同士の人間関係の形成も重要である。
4.人はなぜ働くのか?そして人の行動は誘発出来るのだろうか?
(1)人は、ご褒美を目指して頑張る外発的要因と自身の達成感などの内発的要因の2つのモチベータと
動機付けで動くという理論がある。しかしながら、多くの組織で多い外発的モチベーションに依存した管
理は危険である。
(2)うまくいったことや自分で決めたことに、自分からいそしむという、内発的モチベーションには、
達成感・フロー経験・有能感・自立感・成長感・自己実現があるが、そこに対人関係に伴う動機づけが
プラスされることで親和欲求が満たされるらしい。
動機づけの実例について、医療従事者の職務満足要因の分析データが示され、入社初期の動機づけと現在
の動機づけの変化を見ると、もちろん給料などの外発的モチベーションもありますが、達成感や自己決定
感などの内発的モチベーション重視への変化が明らかになっております。合わせて、患者さんとのコミュ
ニケーションなどの人間関係も大きく影響しているようです。
近年の観光サービスでは、(1)能力主義などの差別的報酬体系(2)コンピュータ化、ウェブ化などの
対人接触の減少(3)マニュアル化・管理化、が進み新しい動機づけの必要が急がれるようです。

職務満足や仕事満足など仕事に対するやりがいをいかに持たせ、高めるかが重要であり、外発的報酬による
アンダーマイニング効果を認識し、仕事を楽しく・お客様も満足し・価格競争を避けることで利益も向上す
る良い循環が生まれるのです。参加者一同も、各ビジネス分野や組織内で実践したいと意欲満々でした。
参加者からは、観光学部から地域や観光に大きく貢献する学生を多く輩出して欲しいとの声も聞かれました。
現実としては、観光学部の歴史も浅く、ホテルや観光業界での活躍もこれからでしょうが、金融関連に就職
される学生も是非、観光業界の活性化の提案をそれぞれの立場で行って欲しいと感じました。
竹田明弘先生、お忙しい中、分かりやすい資料をご準備いただき、為になるお話を有り難うございました。
著書・共著:『1からの経営学』碩学社(分担執筆)
報告・文責:研究わくわく人生塾長 渡邊 豊(33期)
以下の柑芦会のブログで今までの研究わくわく人生塾の報告もご覧頂ければ幸いです。
http://kourokai.blog3.fc2.com/blog-entry-596.html
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以上