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5月度研究わくわく人生塾

2008年5月28日(水)18時30分から21時

      食と農を取りまく環境変化と農山村地域における着地型観光の課題
      
講師:   藤田 武弘(ふじた たけひろ)先生 
      
      和歌山大学観光学部(地域再生学科)教授・学科長
      大阪府立大学総合科学部日本文化コース
      立命館大大学大学院文学研究科博士前期(地理学専修)
      大阪府立大学大学院農学研究科博士後期(園芸農学専攻)

参加者20名

藤田教授講師写真掲載
          
 本年の観光学部新設を記念しての研究わくわく人生塾をシリーズで実施しています。
今回は、農山村地域における着地型観光の課題にスポットを当ててお話を頂きました。
観光学部は全国各地から注目され、問題意識を持ち、出身地域の為にリーダー的存在になろうという素晴らし
い人材が集結しているそうです。卒業後が本当に楽しみです。

講師は、農学博士であり食料・農業経済学(フードシステム論)がご専門で、主な担当講義は
「地場産品・観光物産の生産と流通」,「グリーンツーリズム論」,「中山間地域再生論」などです。                         
本日は観光振興による交流人口の拡大を図るために農山村が取り組むべき課題とは何かを、3大テーマでお話
し頂きました。

わが国の食料供給は著しく国際化が進み,自給率が低迷する下で,食の安全・安心の確保や食の「外部化
(外食・中食への依存)」が進展し,「食(消費)」と「農(生産)」の顔のみえる関係が喪われつつある。
しかし近年,ホンモノの食や癒しを求めて都市住民が農山村へ向かう動きと,農産物直売所や農家レストラン
への集客・体験交流を通じて地域の活性化を図ろうとする農山村の取り組みとが軌を一にしている。

(Ⅰ)わが国の食料・農業をめぐる今日的問題状況

   (1)ライフスタイルの変化と食の「簡便化・外部化」

      ・わが国の食生活にみるタンパク質、脂質、炭水化物のバランスは昭和55年度の理想的な
       バランスから昨今では脂質突出型へと崩壊している
      ・孤食や調理済み食品への依存が食生活の乱れにつながる
      ・現在のフードシステム(食=農+食品産業)において農への思いが薄れ、外食+中食の外部化
       が進み「食と農の乖離(食と農の不一致)」が顕著になってきた

   (2)食の「安全・安心」の確保

      ・頻発する食品の事件、事故(残留農薬や産地偽装問題)を契機に、世界に類例のない
       食品表示制度の厳格化が進展
      ・トレーサビリティーなど情報提供で“賢い消費者”を期待

   (3)グローバリズムへの反省とローカリズムへの期待

      ・日本は食糧自給率が39%と低く、特定5カ国への依存度が70%近い
      ・世界的にスローフード(イタリア)や身土不二(韓国)、CSA(アメリカ)など地産地消の流れ
      (例えばカリフォルニア州では農作物を地域供給できずに、ほとんど外国輸出向けなのが課題に)
      ・食料とバイオエタノールの競合や、一次産品原産国の貧困の再生産、温暖化などの問題もあり、
       時代は持続可能性のある循環型社会(LOHAS)を志向
 
(Ⅱ)都市と農村の関係性回復に向けた新たな動き

   (1)戦後わが国の都市農村関係
      ・過疎と過密の対立関係で、農林漁業の社会的位置の低下を招いた

   (2)新しい動き
      ・近年では「都市と農山漁村との共生・対流」と「地域再生」が新たなキーワードとなり
       グリーン・ツーリズム(体験型、田舎暮らし)への関心が高まっている
      (20代の若者の3割に農山漁村への定住願望が有ることには驚いた)

   (3)地域再生と「食」
      ・伝統野菜や伝統食などそこでしか食べられないものが人気、地域ブランドの確立へ

(Ⅲ)農山村における“着地型観光”の可能性 -食育、地産地消への関心を背景に-

   (1)観光と地域振興
      ・国内観光産業の市場規模は約24兆円、観光による地域振興の可能性は大きい
      (交流人口では関東の送出し数を北海道と沖縄で受入れているのが現状のようで、海外が重要)
 
   (2)食育の推進意義
      ・家庭による「食の教育力」が低下する中、平成17年に「食育基本法」ができ、食農教育の必要性が
       叫ばれ、地産地消は格好の教育素材となってきた
      ・農産物直売所、学校給食、加工業者や郷土料理店での地域ブランド、スーパーでの「地場野菜」

   (3)“着地型観光”と農山村地域の再生
      ・地元主体で知恵、工夫、汗をかき地域資源の発掘と評価を
      (思わぬ地域の普通の食事が、思わぬ商品となり、システムで商品化できる事例が出ている)
      ・農産物直売所に求められる新たな役割として、消費者との交流拠点や食農教育の拠点に
      ・都市住民の第二のふるさとをめざし、農山村版“地産地消”や食育推進でリピータを増やす


講義風景掲載

「和大飴」という梅、蜜柑、桃味の金太郎飴を参加者にお配り頂き、和気あいあいの中で講義はスタート。

欧米では生産者などはマイスターとして市民に尊敬されているのに、日本では、かならずしもそうではなく
一次産業従事者を軽んじるきらいがあった。
「産あれど消なし、消あれど産なし」が農村と都市の関係であり、農村が立ち上がろうとする時には老人しか
いないたまに、その農村資源を生かし切れていない。
そんな中での、和歌山大学の観光学部、中でも地域再生学科のリーダーとしての役割は大きなものとなる。

旅行会社などが地域に働きかけて企画する観光が「発地型観光」と呼ばれ、ご当地の売り出しをエージェントに
提案することで旅行会社が発信する観光を「着地型観光」という。観光地が知恵と汗で企画することで地域再生
にもつながるのだ。
国のビジットジャパン構想での海外からの観光客の受入と共に、国内での食農教育、地域再生と環境問題など、
世界と日本、都市と農山漁村との交流が活発化することに大きく夢が広がります。
講師は和歌山県の「子ども農山漁村交流プロジェクト(平成20年から5年間で全国の小学5年生に農山漁村で
の宿泊体験を実施する国の事業)」座長としてもご活躍されています。

藤田先生、学科長として大変お忙しいところ人生塾のために興味深い研究資料とレジュメをご準備いただき、
本当にありがとうございました。
実体験談を織り交ぜながらの面白く為になるお話に参加者一同大満足のひとときでした。


参考:和歌山県の農産物直売所は日本の5本の指に入るものが2つもあるそうです。

   JA紀の里めっけもん広場
   http://www.ja-kinosato.or.jp/01_mekkemon/index.html

   JA紀北かわかみ「やっちょん広場」
   http://www.ja-kihokukawakami.or.jp/product/index2.html

著書:
  『地場流通と卸売市場』単著(農林統計協会)
  『食と農の経済学―現代の食料・農業・農村を考える (MINERVA TEXT LIBRARY (37))』編著(ミネルヴァ書房)
  『地域産業複合体の形成と展開―ウメ産業をめぐる新たな動向』編著(農林統計協会)
  『中国大都市にみる青果物供給システムの新展開』編著(筑波書房)


報告・文責:塾長 渡邊 豊(33期)

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