中堅中小企業のM&A仲介(ハッピーM&A)のことならおまかせください! 小柴学司(大39期)    株式会社山本進重郎商店のホームページです。 山本 進三(経済学部 産業工学科 39期)    大和紙料㈱ 機密書類の溶解処理からリサイクルへ、古紙のリサイクル。環境に優しく 矢倉 義弘(大6)   株式会社トヨコン  総合物流サービス業  明石忠男 (大4期)   「あら川の桃」ご案内 本多康重(17期)

2014年7月度研究わくわく人生塾「消費税の転嫁」

2014年7月7日(月)18時30分から21時
研究わくわく人生塾

講 師: 片山 直子(かたやま なおこ)経済学部市場環境学科教授
     京都大学法学部卒
     大阪府立大学大学院経済学研究科博士後期課程修了
     博士(経済学)
     
受講者9名

「消費税の転嫁」


先生は、「租税法」が専門でイギリス税法の考察でイギリスの租税審判所による納税者の権利救済
等を研究されています。税法の詳細な検討および判例の分析をとおして、制度の諸課題を明らかに
するよう努められております。
消費税率の引上げに伴い、消費税への関心が高まっていますので、
その間接税としての性質に注目しながら、税負担の転嫁にかかわる問題を中心に分析をしていただきました。
また、導入が検討されている軽減税率についてもお話し頂きました。

先生に頂いた要旨を中心に皆様へレポートいたします。

1.本講義においては、税額の転嫁をはじめ、消費税法上のいくつかの問題について、体系的に
検討し、税額の転嫁と仕入税額控除のそれぞれについて関連する条文と判例を教えて頂きました。

2.税額の転嫁に関連して、東京地裁の裁判例を検討しました。同裁判所は、消費税の納税義務者が
消費者であるとは解されない、徴収義務者が事業者であるとは解されない、消費者が事業者に対
して支払う消費税分はあくまで商品や役務の提供に対する対価の一部としての性格しか有しない、
と述べています。

3.仕入税額控除に関連するものとして、最高裁判決を検討するとともに、滝井裁判官の反対意見に
も注目しました。滝井裁判官は、その反対意見のなかで、「仕入税額控除は,消費税の制度の骨格
をなすものであって,消費税額を算定する上での実体上の課税要件にも匹敵する本質的な要素」
であると述べておられます。

4.導入が検討されている軽減税率に関しては、イギリスにおける最近のエピソードをご紹介
いただきました。

「イギリスの消費税制においては複数税率が採用されており、標準税率(20%)、軽減税率(5%)
およびゼロ(0%)税率があります。食料品については、概ねゼロ税率が適用されていますが
、例外として、「ケータリングの過程(in the course of catering)」において供給された食料品
には標準税率が適用されています。ケータリングについては、役務(services)の提供が重要な要素
となる、というのが、その理由です。

しかし、実際には、単なる食料品の供給とケータリングの過程における食料品の供給を、明確に区別
することは難しい場合が少なくありません。イギリスにおいては、類似する食料品の供給であっても、
ケータリングの過程におけるものと認定されれば、ゼロ税率は適用されず、標準税率が適用されると
いう不均衡が生じていました。この問題に対応すべく、イギリス政府は近時、従来ゼロ税率が課され
てきた食料品の供給の一部がケータリングに該当するとして、標準税率を課すという改正案を発表し
ました。

この改正案に対しては、製パン業界の関係者や市民が、首相官邸前でデモを行うなど、批判が強まり
ました。とりわけ、イングランドのコーンウォール地方の名物で地元労働者の弁当として親しまれて
いる熱いコーニッシュ・パスティ(Cornish pasty)に標準税率で課税する、との改正案に対しては、
キャメロン首相やオズボーン財務大臣は、庶民感覚からかけ離れている、コーンウォール地方に
おける雇用の大量喪失につながる、などの批判が噴出し、連日報道でもよく取り上げられました。
結局、イギリス政府は、これら産業界や消費者の主張を容れて、当初提案した改正案の修正を余儀
なくされたのです。」


片山教授講義風景


今回の講義で、消費税法上、納税義務者は事業者であると明確に規定されており、消費者は事実上の
負担をしているにすぎないことを再確認しました。
また、消費税の逆進性の対策としての「軽減税率」は、実はその適用対象を決めることが非常に難しく、
単一税率の方が効率がよいことが分かりました。
C効率といいますが、ニュージーランドが最もよいことも認識できました。

講義後、「軽減税率」「ガソリン税」「カジノ構想」などホットな話題で盛り上がり
これからの日本についてもディスカッションできたひとときでした。

片山直子先生、難しい税法の話を分かり易くお話し頂き、レジュメも有り難うございました。

論文:
  「イギリスの租税審判所による納税者の権利保護-「正当な理由(reasonable excuse)」
   に関する判断基準の変更-」和歌山大学経済学会「経済理論」第369号17-29頁(2012年9月)
  「イギリス歳入関税庁(HMRC)による調停(mediation)の活用に向けた取組み」
                 和歌山大学経済学会「研究年報」第16号41-55頁(2012年9月)
  「イギリスの付加価値税制における複数税率をめぐる課題―『ケータリング』の意義に関する
   議論を中心に―」和歌山大学経済学会「経済理論」第371号65-90頁(2013年3月)
  「公認会計士への助言秘匿特権(Legal Advice Privilege)の適用拡大の可否
              ―プルデンシャル租税事件についてのイギリス最高裁判所の判断を
   素材として―」和歌山大学経済学会「経済理論」第373号17-36頁(2013年9月)
  
  「税務行政指導―修正申告の勧奨を中心に―」税理2014年3月号134-135頁
 

*開催済みの研究わくわく人生塾の内容です。ご覧下さい
http://kourokai.blog3.fc2.com/blog-entry-801.html
http://kourokai.blog3.fc2.com/blog-entry-792.html
http://kourokai.blog3.fc2.com/blog-entry-831.html
http://kourokai.blog3.fc2.com/blog-entry-836.html
     文責:塾長 渡邊豊

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール
このページをお気に入りに登録


kourokai

  • Author:kourokai
  • 柑芦会大阪支部ブログへようこそ!
メールフォーム

こちらからお願いいたします。↓↓↓

http://www.kourokai.com/FormMail/mail/FormMail.html

最近の記事
カテゴリー
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
RSSフィード
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
フリーエリア
ブログ内検索
リンク

http://www.ibs-japan.net/